2007年5/4〜6 福島県桧枝岐 阿賀川水系桧枝岐川
相方(風邪気味)の運転で今回は初めて福島県の桧枝岐(ヒノエマタ)に行った。予想通りGWの東北道は30kmの大渋滞!千住新橋で一旦首都高速を降り、館林ICまでR4号→西那須野IC→桧枝岐というルートで午後3時頃着。自宅を出て7時間かかった。それでも山や川が近づいていると思うと苦にならないのだから不思議だ。 |
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桧枝岐村はミズバショウで有名な尾瀬を挟んで群馬県との県境にあり、会津駒ヶ岳(2,133m)・燧ヶ岳(ヒウチガダケ2,356m)・帝釈山(タイシャクザン2,080m)
など2,000mを越える山に囲まれた山村だ。平家の落人が隠れ住んだと伝えられている。
人口はわずか635人(2007年3月1日現在)で1年の半分以上が雪に覆われる「秘境の地」と呼ばれるに相応しい厳しい環境にある。
桧枝岐川は舘岩川と合流して伊南川→只見川→阿賀川となって日本海にそそぐ川。 |
上流部は雪代の増水 |
千葉では終わっている蕗の薹に感激したり… |
桧枝岐村漁協の管轄は平沢から。以北は南会西部漁協になり少し分かり辛いから注意。
桧枝岐川での釣り場は見通川・船岐川・実川がメインらしいが、私たちはさらに奥の七入附近の川に決めた。休業中のキャンプ場は水もトイレも使えてとても助かった。
いやはや参った!
この写真は川の一部分で実は川幅は20m近くあり、まるで水洗トイレのようにジャ〜と止めどなく流れて捕らえどころがない。
ポイントが少ない!届かない!渡れない!雪代の増水で渡渉も遡行もままならない!
この流れの強さで膝までの深さだと、私は体が持って行かれる。ましてチェストハイウエダーだから倒れたら溺れるかも知れない。装備しているデジカメとビデオも心配で…。 |
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私がウロウロしている間に、相方は20cmクラスを3匹ヒットさせていた。
川に立ち込むことができない私は上流にポイントを求めて移動、やっと身体に合った場所を見つけた。 |
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景色がキレイだぁ。つい心を奪われ撮影に夢中になっていた。
その間竿は餌を着けたまま置き竿状態…
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悪 夢 その1
これが今回の悪夢のスタートだった。
撮影を終え「サァ釣るぞ〜」と置いていた竿を見たら逆さUの字…?
てっきり根がかりでもしたのだろうと竿を上げたら、つッ釣れてるじゃないか!
しかも間違いなくデカイ!
8の字を描くように暴れ始めたそいつは重くて上がらない。
まるでトローリングでカジキを釣るように両手で竿を支えて踏ん張ったが、姿を拝むこともなくハリスを切られてしまった。
←その後に釣れた小さな一匹 |
悪 夢 その2
頭の左右に枝がせり出し、下流には丸太のような倒木、足元には枯れ枝という悪条件。
でも絶対に岩魚がいるはずなのだ。
間もなくアタリがあり、来たのは20cm弱の真っ黒な岩魚。サビかも知れないが、私は一昨年に同じ福島の吾妻で出会った「クロ助岩魚」を思い出し(釣行記15) どうしても釣り上げたいと思った。
ところが右上の枝(写真A)に竿が当たり、彼はポッチャンと音を立てて水中に消えていった。(T_T)
少しの間があって、また来た!今度こそ絶対釣る!
枝が邪魔で竿が立てられず、そのまま竿をたたんで引き寄せて、やっと糸に手が届いた。
またクロ助岩魚のソックリさんだ。さっきの魚より大きい!あと40cm、岩魚と目が合った。
と、その瞬間、足元がグラついて前のめりになったら糸が下がって、魚が激しく流されて左下の枯れ枝(写真B)に糸が引っかかってしまった。(図C)
糸を緩めないように慎重に・・・すると岩魚が首を振った。あああああ〜〜〜にぐぇたぁ!
釣れなくても悔しいと思った事はあまりないが、今回は悔しかった!本当に悔しかった!
釣り落としてこんなに叫んだのも初めてだった。 |
5/5 もっと上の川を目指したが、川にも残雪が多く滑ったら危険なので断念。
源流部なら渓相も違うだろうし天然に近い岩魚も住むと思うが、私のような素人で雪代の源流は難しい。
仕方なく支流の船技川へ入ったが、ここも似たような渓相。
岩が小さ目で一定の角度と一定の速さで流れ、落ち込みや滝がほとんどない川なのだ。
ただ昨日の川より濁りがなく水はぬるかった。
いかにも居そうな場所なのに魚信はない。そんな所ばかりで相方もこの日は苦戦。
行き会った方も釣れないとのこと。でも早くから来ていた男性は10数匹釣り上げていたそうだ。
↓そして…\(◎o◎)/どうしたらこんな事になるんだ〜〜〜!?
悪 夢 その3
振り込もうとしたらトップからストンストンと落ちてしまった。実は固着も多いがこれも多い。
糸を持って引っ張ったが出てこないので、手元に近い部分を縮めてみたがダメ。そうこうする内に完全に詰ったようになって…その結果がこれだ。(ーー;) まるで手品みたい。
何が起こったのか理解できず、正に”キツネに摘まれた”という気分だった。
ブザマな竿を手にして最後の竿を取りに車まで戻る時、もう釣りから引退しようと思った。
前回、固着を直そうとして相方が握り潰した竿はまだ入院中だし、
またこの竿を持って行ったら店員さんはどんな顔をするだろう?桧枝岐まで来てこのザマか、などなど考えたら釣りが嫌になってきた。 |
惰性で竿を出しているが、実はやる気なしRO |
午後になってもチビが1〜2釣れただけRO |
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下流に移動中の景色 |
監視が双眼鏡で覗いてたけど…見える? |
岩の間に逃げ込んだチビ |
3匹目が一番大きかった
水深2mで少し穏やかな流れの真ん中にブナの木が頭からスッポリ倒れ込んで沈んでいた。
そこに岩魚が隠れ住んでいたのだ。
何匹か掛け損なって分かったが、糸を長目にして上流からゆっくり送り込んで沈める。
流し過ぎたり位置がズレると沈んだ枝に仕掛けが絡んでしまうし、手前過ぎては来ないのだ。
ギリギリの所まで餌を沈めた後、軽〜〜〜く引くと飛びついてくる。(深呼吸をすると肩が上がり、伸ばした腕もあがる。そんな感じ)
周囲が砂地で岩魚の体が砂まみれになった。砂は岩魚の皮膚を傷つけてしまう!撮影に手間取って弱ってしまう子もいて自称「生かし魚籠」で静養させてからリリース。 ビデオ1 ビデオ2 |
↑RO
◆蕎麦好きの相方は名物の「裁ちそば」、素朴で味わいのある蕎麦だったそうです。私は「天丼」、山菜・岩魚・舞茸がカラッと揚がってタレも美味しかった。サービスでお通しまで付いているのに良心的な値段でしたねぇ。
◆村の中心部にある「六地蔵」は満開の桜に包まれて立っていました。石碑には「間引き」という厳しい過去が刻まれていて胸が痛みました。
◆「アルザ尾瀬の郷」というスパ的な温泉と「駒の湯」 「燧の湯」の3つの村営の温泉があります。
その中の「駒の湯」に入ったら、自由に使えるPCが設置してあって驚いたなぁ!思わず自分の掲示板に書き込んでしまいましたよ。 RO→ |
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桧枝岐村考
◆民宿+旅館40、キャンプ場12、飲食店7、お土産店5、釣り堀・スキー場・展望台・資料館
その大半がHPを持ち、一人当たりの土地占有面積は日本一で全世帯に温泉が引かれていて…。
手入れの行き届いた水洗トイレ他、村全体が清潔で店員さんの接客はスマート。
「尾瀬」という地名を使う事が多い点が気になりましたが、観光に最大の努力を払っていることが分かりました。ゴミも少なかった。
◆村民635人と言えば1つの小学校の人数です。それでこれだけの施設と設備がある!でも雪に埋もれる長い期間には出稼ぎに出る人も少なくないし、豊かなのか貧しいのか…?
◆今回は会えませんでしたが桧枝岐村には「あした天気」というレストランがあり、明るく元気で釣り好きなママさんがいます。けっぱれ!
渋滞を回避するため、翌6日は早朝に桧枝岐を出て帰宅しました。
釣果 相方…岩魚3匹 私…岩魚6匹 全てリリース |
ヘボな釣り人のドジな釣行記をご覧頂きありがとうございます。 |