熊 |
月の輪熊: 最大で体長150cm、体重100kgくらいで雑食性、嗅覚、聴覚、眼が良く落葉広葉樹の森林地帯を生息域として昼夜を問わず活動し12月~4月頃までは冬眠します。性格はおとなしいく臆病で人を恐れます。バッタリ鉢合わせしない限り、襲って来ることはありません。
ヒグマ: 北海道だけに生息する大型の熊、最大で体長240cm、体重400kgくらいで雑食性、嗅覚、聴覚、眼が良く森林地帯を生息域として昼夜を問わず活動します。特に早朝、薄暮時、小雨や霧の日に活動が活発になるようです。11月~4月頃までは冬眠します。性格は好奇心と餌に対する執着心が強く、餌を横取りする者に対して待伏せや先回りして排除行動を行う賢い面が有ります。基本的には人を避ける行動をするようです。バッタリ鉢合わせしない限り、ほとんど襲って来ることはありませが、若い熊は好奇心から人に近づいて来る個体が居るようです。また、特に気を付けなければならないのは人が持っている食料の味を知った個体でそれを目当てに襲って来る場合があるようです。
熊には遭遇しない様にするのが肝心です。
ここでは本州、四国、九州に生息する月の輪熊について記します。(ヒグマは未経験なので)
☆ 遭遇しない様にする対策
・ 山中、林道での移動中は必ず熊鈴などをザックなどに付け音を鳴らしながら行動する、時々笛や防犯ブザーを鳴らし人の存在を示すこと。渓流に入ると水音しか聞こえない状態となりますが、そのときは周囲をよく見て行動し、時々笛などを強く吹き鳴らしてください。また、オーデコロン等を付けているのも有効な対策です。
☆ 遭遇してしまったら
・ 子熊を見掛けたら、近くに必ず親熊が居ます。絶対近づかないで周囲の様子をうかがいながら完全に見えなくなるまで後退してから笛や防犯ブザーを鳴らせば、たいていは子熊を連れて逃げ去ってくれます。
・ かなりの距離があり遭遇してしまった時は笛や防犯ブザー等を鳴らして人の存在を示せば、たいていは逃げ去ってくれます。
・ 近距離で遭遇し逃げずに動かない場合は、死んだ真似や背中を見せて逃げるのは絶対やってはいけない行為です。正面(熊のほう)を向いたままゆっくりと完全に見えなくなるまで後退してから、笛や防犯ブザーを鳴らせばたいていは逃げ去ってくれます。
・ 不幸にも鉢合わせとなり襲ってきた場合は、ナイフ、竿、石、棒切れなどなんでも良いですから武器になる物を持って抵抗、反撃すること。熊の弱点は鼻先です。襲われて助かった、軽傷で済んだ人の大多数は抵抗、反撃した人です。何にも出来ない場合はとにかく首に傷を負わないように努力する。
●発炎筒はとても有効です。ディラーで有効期限切れの物を譲り受け、ベストやザックの中に携行して下さい。
最悪の時必ず身を助ける道具になります。(Byクラさんより)
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● 近距離での遭遇や鉢合わせとなった時、熊が後足で立つ行動をしても必ずしも攻撃の態勢を取ったわけではないようで、匂いを嗅いでいる場合が多いようです。落ち着いて対処、行動してください。
● 熊撃退辛子スプレーを持っていれば、近距離での遭遇や鉢合わせとなった場合、落着いて顔に向けて噴射して命中すれば事無きで済みますが、有効距離が約5m以内、噴射時間が約4秒くらいです。また、風向や強さを考慮して使用しなければいけません。
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猪 |
雑木林や山林に生息し昼夜を問わず活動、嗅覚が優れていています。人の気配を感じると逃げ去ってくれます。万一こちらに向かって突進してきた場合は太い木などの後ろに隠れるか、木に登ります。 |
蛇 |
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マムシ: 山林の渓流付近に生息していますが、湿った場所よりむしろ日当たりの良い乾いた場所でよく見掛けます。毒蛇ですが、死亡例はほとんど有りません。移動中や山菜取りをしている時の被害例が多く、山菜を採集するときは木の枝等で周辺を叩いて様子を見てから行うとよいと思います。渓流用シューズやウエイダーの上から咬まれたくらいでは大丈夫です。万一咬まれたら出来るだけ早く医師の診察を受けてください。 |
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ヤマカカシ: 雑木林の水辺、山林の渓流付近に生息、湿った場所でよく見かけます。毒蛇ですが、毒牙は口の奥で、地肌に直接深々と咬まれない限り大丈夫です。大体は蛇のほうから逃げ去ってくれます。万一咬まれたら出来るだけ早く医師の診察を受けてください。 |
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スズメ蜂 |
雑木林や山林に生息、肉食性です。攻撃のパターンがあり、人などが巣から10mくらいに近づくと数匹で人の周りを飛び回ります。更に近づくと「カチカチ」と歯を鳴らして威嚇、そして更に近づくと攻撃(刺してくる)となるようです。対処方法として、自分の周りを蜂が飛び回る様になった時点で蜂を刺激しないように静かに後退して蜂が追ってこない方向から迂回するのが一番と考えます。 全般的に黒い色の物に敏感に反応する様なので、帽子や服装の色は黒っぽい物を避けたほうが良いと考えます。
【刺された時の処置】毒を吸引器等で出来るだけ絞り出して流水でながし、抗ヒスタミン剤を塗って濡れタオルなどで冷やします。万一、気分が悪くなってきたら出来るだけ早く医師の診察を受けてください。 |
山ヒル |
山林の沢筋、水気の多い獣道などに生息、気温が25度以上で降雨時や雨上がりに活動が活発になるようです。吸付かれていたらヒルの体に塩をかける、ライターやたばこの火であぶり落とすようにヒルの身体をちぎらないように剥し、傷口から血を押出すようにしてヒルが吸血する際にだす体液を押出すと出血は早めに止まるようです。出血が止まったら傷口に虫さされなどの薬を付けておけば良いようです。主に足元から侵入して来るのでウエイダーの場合は大丈夫と思いますが、渓流シューズにはスパッツなどを使用すると良いと思います。また女性用のストッキングを履くのも有効のようです。なお、時々侵入していないかのチェックを忘れずに。休憩や食事は日当たりの良い乾いた場所で行うと良いでしょう。
【ヒル、ダニに喰われた時の処置】虫よけ剤をかけたり、たばこの火などで炙り落とし、傷口に虫さされなどの薬を付ける。
※ヒル、ダニは下手にむしり取ると組織の一部が傷口に残って炎症を発症して治りが著しく遅くなります。ですからヒル、ダニが自ら離れてくれるやり方が一番と考えます。 |
アブ |
山林、雑木林の水辺に多く生息、気温と湿度が高い時に活動が活発になるようです。皮膚を咬んで吸血するので咬まれると痛い。暑くても長袖、長ズボンの服装が良いと思います。また、虫除け剤も有効です。 万一咬まれてもかゆくなったりしない様なので傷口に虫さされなどの薬を付けておけば良いようです。 |
ダニ |
蛛形類ダニ目に属する節足動物の総称で、体長約2ミリの虫です。ササヤブや草原に生息していて春から秋にかけて活発に活動するようで一度食いつくとなかなか離れず吸血し続け、無理に引き離そうとすると口器が皮膚に残ったまま体が引きちぎれてしまい皮膚に炎症を発します。タバコの火などを近づけるとポロッと離れます。後は虫さされなどの薬を付けておけば良いようです。特にヤブコギの際は皮膚の露出には気を付けることと虫除け剤が有効です。 |
対策 |
怪我を負った、虫などの被害にあった場合など、傷口は清水で洗い清潔にして、消毒液で消毒・薬を付ける・カット判を張るなどの適切な処置を行い感染症には十分注意して下さい。
■対策グッツなど
・ 熊鈴 ・笛(首かけ式) ・防犯ブザー ・虫除け剤 ・発炎筒
・ 熊撃退辛子スプレー ・オーデコロン等の芳香剤
・ 帽子、服装は黒色やそれに近い色は避ける。そして長袖、長ズボン。
・ 携帯吸引器(蜂や蛇の毒を吸いだす器具、アウトドアショップで購入できます)
発煙灯: 自動車屋さんなどで有効期限が切れた物が無料で手に入りますし有効期限が切れていても十分使用できます。(水没には注意)熊などに遭遇したら落ち着いて着火し手に持って頭上で回して下さい。
熊撃退辛子スプレー: 安全ピンを抜いて相手(熊、猪、野犬など)の顔に向けて噴射させる。風の具合と有効距離に注意して使用して下さい。
虫除け剤: 汗などに流されやすいので時々塗り直すことを忘れずにして下さい。
★食べ物の残り(残飯)それらの包装紙(菓子などを含む)は必ず持って帰ってください。環境を大切にするためのマナーであり、野生動物がそれらの味を覚えてしまうと人にも野生動物にも不幸な結果を招くことになりかねません。 |
靴擦れ
マメ |
靴擦れ、マメ:靴擦れやマメが出来てしまったら、靴擦れは消毒してバンドエイドを貼り、マメは針などでつぶして水を抜き消毒の上ガーゼを当ててテーピングします。
摩擦熱による火傷で程度の軽いものは靴擦れ、水泡のことをマメと呼ぶようです。双方ともだいたい新しい靴を履くときやサイズが合わなかったときにできるようです。本格的に渓流に出かける前に新しい靴はそれを履いて近所を散歩する。サイズが合わない場合はインナーソールを入れたりして足に十分馴じましておくのが防止方法です。また、できやすい箇所に予め滑りの良いバンドエイドを貼っておくのも防止方法です。 |
足首捻挫 |
足のケガで一番多いのは足首の捻挫です。転倒したり岩などから飛び降りたりした時にそれは起こります。応急処置として水につけて冷やしバンダナやタオル等で足首を縛って固定します。骨折の疑いがある場合は木の枝、流木など副木を当てて固定します。(渓流シューズは足首まで保護出来るものがお勧めです) |
出血 |
傷が深く出血が多い時は傷口を布切れなどで圧迫して止血を行い消毒して包帯などを巻きます。傷口を圧迫しても血が止まらないときは傷口の上流部(指の付け根、ひじの内側、上腕の中央、足の甲、腿の後側など)をタオルなどで強く縛り止血する。この場合は定期的にゆるめ血流を促すようにしなくてはいけません。 |
遭難 |
釣行前には携行品のチェックは必ず行って下さい。特にライト、予備電池、笛、雨具、医薬品、靴、ライター、マッチ、ナイフ、非常食などは命を左右するものです。
もしも遭難した場合を想定して非常食は最低三日分の携行をお勧めします。チョコレートなどの高カロリー食やゼリー状の食品が良いと考えられます。カロリーメイト等の固形食はコンパクトで悪くはないのですが意外と水分を要し食べにくいのが難点です。 |